理学療法士のハルです。
今回は、「腰痛と食事療法の効果 ~内臓の疲れ~」というテーマで、腰痛があり食事についてお困りの方にご紹介します。
この記事は3人の患者さんのために書きました
腰痛と食事・内臓の関係
皆さんは腰痛と食事に関係があると思いますか?
医食同源という言葉がある通り、「食べるものと、薬になるものの源は同じ」という考え方があります。
つまりは普段からバランスの取れたおいしい食事をとることで病気を予防・治療できるという考え方です。
食事が大切なのは分かりましたが、「腰痛」とどのような関係があるのでしょうか?
おっしゃる通りですね。
腰痛と食事に関係があるなんてテレビなどのメディアでも言われていないですよね。
体の専門家である理学療法士が「腰痛と食事の関係」についてお話したいと思います。
背骨と内臓の関係
まずは始めに背骨全体を見て頂きたいと思います。
背骨は脊柱(脊柱)と呼ばれます。この脊柱は上から順に白い所が首の骨である頸椎(7個)、青色が背中にある胸椎(12個)、緑色が腰にある腰椎(5個)と呼ばれています。
腰椎の下にある土台部分は骨盤になります。
特に胸椎と呼ばれる骨は内臓と深い関わりがあります。
下の図をご覧ください。英語表記となり申し訳ありませんが、背骨のどの部位がどの臓器と関係があるかを表しています。
英語表記で分かりにくかったと思いますので、下の図には日本語記載のものを用意しました。
これは胸椎と呼ばれる所だけを抜粋しております。胸椎とそれぞれに関連がある臓器を記載しています。
お分かり頂けたでしょうか?
次にこれがどのように腰痛と関係があるのかを説明させて頂きます。
内臓体性反射 内臓と筋肉の関わり
例えば、胸椎の6番目や8~10番付近は「胃」と深い関わりがあるとされています。
普段、お野菜を食べずにお肉などの消化が悪いものばかりを食べている方や日々満腹まで食べている方は胃腸が常に活動している状態となります。
私達の体もそうですが、ずっと動き続けているのはきついですよね?
胃も筋肉ですのでずっと活動を続けると内臓疲労が起こります。
このようにずっと胃腸が頑張り続けるとどうなると思いますか?
実は、人間の体には「内臓体性反射:ないぞうたいせいはんしゃ」と呼ばれる仕組みがあります。
これは、内臓からの情報は神経を介して筋肉に信号を送ります。
つまり胃腸が頑張り続けるとずっと筋肉に信号が送られ続ける事になるので筋肉は緊張していくことになるのです。
特に背骨に近い所にある脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)という大きな筋肉が緊張してきます。また、胸椎の6番目~10番目くらいまでの関節の動きがとてもわるくなってしまいます。
※脊柱起立筋の図。特に青色あたりの筋肉や関節が硬くなる
青丸付近の筋肉が硬くなったり関節が硬くなると次にどのような事が起こると思いますか?
この脊柱起立筋という筋肉はご覧の通り、頭から腰までつく大きな筋肉ですので、背中のあたりに張りが出てくると次第に全体的に伝播して最終的には肩こりや腰痛まで引き起こしてしまいます。
脊柱起立筋という大きな筋肉が頑張りすぎる事で筋肉の痛みや凝りだけでなく、腰や骨盤の関節にも負担がかかり違う原因の痛みが出てきてしまうということになりかねないのです。
マッサージや病院に行ってもその時はいいけどまた症状が戻ってしまうという方は、根本的な原因が違うのかもしれません。
根本的な原因を治すために食事を見直されてみても良いかもしれません。
胃腸を休めてあげましょう。腹八分を心掛けましょう。
まとめ
「腰痛と食事の関係 ~内臓の疲れ~」について話をさせて頂きました。
私も含め現代の方は皆、過食傾向のようです。
腰痛が良くなりにくい方は食事を見直していく良い機会にして頂けたと思います。
今後は、どのような食事をしたら良いのか?
なぜそれが良いのかをブログにあげていきます。
ありがとうございました。
オススメ書籍
背骨と内臓の関係が分かる本です。また様々なストレッチや体操の仕方が記載された本になっています。
引用・参考文献
・佐藤 昭夫:体性-内臓反射について
・井本 邦明:弱った体がよみがえる人体力学
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