理学療法士のハルです。
「実体験を語る」では私が実際に現場で経験させて頂いたリハビリについてお話させて頂きます。
臀部痛 原因は何か? 鑑別が大切
Dさんは臀部周囲に痛みがあり、リハビリを受けられていた方です。
初めて病院に来られた際にはお尻の痛みが強く、触る事が大変な状態でした。
通常、痛みが強ければ「炎症」を考えます。
また、安静時痛や夜間時痛があれば炎症の可能性があります。
炎症であれば「冷やす」ことが大切です。
「炎症について知りたい」という方はこちら↓↓
しかし、Dさんは安静や夜間時痛はなく臀部に触れたら痛みが出ていました。
また、長い間お尻に痛みがあったことからも炎症ではないなと思いました。
私は、この時「Dさんは痛みに対して少し敏感なのだ」と思いました。
人によって痛みの感じ方は違います。
ある刺激に対して痛みを「2」しか感じない人もいれば
「8」に感じる人もいるわけです。
これは患者さんを触っている理学療法士にしか分からない感覚だと思います。
そのような時、治療の刺激量を調整すること、治療方針を明確にすることが大切になります。
私はDさんの体を触らせて頂き、何が原因なのかな?と考えました。
臀部痛には様々な原因があります。
症状や場所、様々なテストを行い鑑別することが大切になります。
「様々な臀部痛の原因」について知りたい方はこちらの記事↓↓
原因の鑑別には場所、症状から病気を推測します。
そして、痛みの原因は神経なのか?筋肉なのか?関節なのか?を考えます。
神経であればどの神経が原因か?
筋肉であればどの筋肉か?
関節に問題はないか?
また、姿勢には問題はないか? などなど
そのようにして臀部痛の原因を決めていきます。
臀部痛の原因 梨状筋(症候群)
Dさんの場合、座った時に特に痛みがあり、お尻の奥を痛がられていました。
また、股関節を捻る動作でも痛みが出ました。
股関節を捻る方向によっては梨状筋という筋肉は伸ばされます。
いわゆるストレッチをされた状態になります。
筋肉が伸ばされて痛みが出てしまうのです。
梨状筋自体を押してみても痛みが出ていました。
「梨状筋症候群について詳しく知りたい」という方は↓↓
梨状筋に問題があると分かった私でしたが、そこからが問題でした。
Dさんは痛みに「敏感」であったことです。
このような時、私の場合は直接悪い所を触りません。
ではどうするのか?
悪い所の周りやそこから離れた場所を治療していきます。
そのような事が出来るのか?と思われるかもしれません。
人間はもともとは1つの細胞(受精卵)からできています。
そこから細胞分裂を起こし、分かれていきます。
人間の体は様々な物でつながっています。
そのつながりを利用することで色々な所を緩めていくことが出来ます。
いずれはこのブログでもその方法をお伝えしたいと思っています。
そうして遠隔操作をしながら梨状筋やその周りを緩めていき少しずつ痛みが引いていきました。
痛みが引いて、梨状筋が緩まったことで自分でストレッチや運動を行うことが出来るようになったのです。
このように自分で運動が出来るようになれば、あとはどのような運動に効果があるのかを見つけていくだけです。
Dさんはその後、少しずつリハビリの期間が空き卒業していくことになりました。
まとめ
臀部痛についてお話させて頂きました。
腰痛だけでなく臀部痛にもさまざまな原因があります。
臀部痛の原因について、まとめて書いてある記事もあれば個別に書いてある記事もあります。
お時間があればご覧ください。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
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