理学療法士のハルです。
今回は、「椎間関節性腰痛 リハビリのやり方 ストレッチ編」というテーマでご紹介します。
この記事は2人の患者さんのために書きました
※記事を読まれる前に※
体を後ろに反った時に図の赤丸あたりに痛みがある方は椎間関節性腰痛の可能性が高い方です。
椎間関節性腰痛とは?
2019年の「腰痛診療ガイドライン」によると腰痛の原因の1つである椎間関節性腰痛は22%であった報告されています。
腰痛患者さんが10人いたら4人か5人に1人の計算になりますね。
椎間関節は以前の記事でお話した通り、腰椎と呼ばれる腰の骨の後ろ側にある関節ですので主に腰を反った時に痛みが出現する腰痛です。
「椎間関節性腰痛について詳しく知りたい」という方はこちら↓↓
椎間関節性腰痛 ストレッチ編
ここでは椎間関節性腰痛で効果的なストレッチをご紹介いたします。
まず、伸ばすべき所を3つ挙げたいと思います。
①胸の前の筋肉(大胸筋、小胸筋)
②お腹の前の筋肉(腹筋群)
③太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋、腸腰筋)
この3つに柔軟性があって伸びることで体は後ろに反ることが出来ます。
どこか1つでも伸びなければ椎間関節に負担がかかり、体を反った時に腰痛が出現します。
では、実際に①~③のどこの場所を伸ばせばいいのでしょうか?
その答えは
実際に1つずつストレッチしてみて「腰痛が取れる場所」がストレッチすべき場所です。
例えば・・・
①の場所をストレッチ(伸ばして)みて体を反ってみます。
痛みがとれれば①を伸ばしてください。
痛みがとれなければ②に進みます。②で痛みが取れれば②のストレッチをします。
②で痛みがとれなければ③のストレッチをします。
③のストレッチでとれない場合は違う腰痛の原因が考えられるか、椎間関節自体のストレッチや筋トレが必要となります。
①胸の前の筋肉をストレッチ(大胸筋、小胸筋)
胸の前には大胸筋、小胸筋という筋肉があります。
これらの筋肉を伸ばすイメージがしやすいように図を貼っておきます。
これら2つの筋肉が硬くなると肩は内側に巻き込まれてしまい、猫背の姿勢となります。
実際に、猫背となって体を後ろに反ってもらうと分かりますが、猫背の状態では人間はなかなか後ろに反ることが出来ないのです。
胸をしっかり開くからこそ、体を後ろに反りやすくなるわけです。
ですから、胸の前の柔軟性をしっかり保つことは大切です!!
私が教えるストレッチは基本的に簡単なものばかりなので、実際にやってみましょう。
〇デスクワークで座る仕事が多い方や座って楽にストレッチしたい方〇
写真のように、まずは手を後ろに組みます。
そこから腕後ろに伸ばし、胸の前を伸ばすだけ♪
(※注意点は腰が反らないように)
立ち仕事や立ってストレッチしたい方は立った状態でやってもOKですからね~
20秒程度伸ばして、体を後ろに反って痛みが出るか確認してみてくださいね。
②お腹の前の筋肉をストレッチ(腹筋群)
次は腹筋群です。
胸の前の筋肉と同様に腹筋群も硬くなったり、柔軟性が無くなると猫背になりやすくなります。
〇座っても立ってやってもOKなストレッチ〇
まずは写真のようにお腹を肉をつかみます。
あとは、つまんだお肉を写真のように上下に動かしてください。
お腹の色んな所をつまみ動かしてみると、痛い場所とあまり痛くない場所があると思います。
痛い方がよりお腹の前が伸びにくくなってますのでしっかりほぐしてください。
③足の前の筋肉をストレッチ(大腿四頭筋、腸腰筋)
足の前には大腿四頭筋と腸腰筋という筋肉があります。ご確認ください。
これらの筋肉が硬くなると股関節は曲がり、背中を反りにくくなります。
股関節を曲げた状態で実際に背中を反ってみてください。
皆さん、背中を反る事が難しかったのではないでしょうか?
では、実際のストレッチ方法を説明していきます。
〇寝てストレッチしたい方〇
(※腰が反らないように注意)
足首を持った状態で膝を後ろに引いていきます。
左右の足を20秒くらいストレッチしてみて効果を確かめてくださいね。
〇スポーツ選手などで良く見かけるストレッチのやり方〇
何かにつかまってやった方が良いと思います。
この姿勢から股関節を前に出すイメージで股関節の前を伸ばしていきます。
〇立ってやるストレッチ〇
仕事の合間なんかにするのもいいかもですね
膝を後ろに引きます。
※この時に腰を反らないように注意してください。
以上が椎間関節性腰痛に対するストレッチになります。
今回のストレッチで効果が出なかった方は筋トレ編へ進んでみてください。
「椎間関節痛に対するリハビリのやり方・治し方 筋トレ編」はこちら↓↓
まとめ
様々な場面を想定して椎間関節性腰痛に対するストレッチをご紹介させて頂きました。
今回、効果が出なかった方は次回の記事で椎間関節自体のストレッチと筋トレについてご紹介します。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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