理学療法士のハルです。前回は「自律神経の整え方 呼吸編」というテーマでしたが、今回は「自律神経の整え方 運動編」というテーマでお話します。
「自律神経の整え方 呼吸編」についてまだ読んでいない方は↓↓
この記事は3人の患者さんのために書きました
☆自律神経について簡単なおさらいです。
自律神経とは?
自律神経は内臓や血管、呼吸の機能をコントロールする神経です。
自律神経は無意識の状態で働き、体をベストな状態に保つ神経です。
交感神経が働くと心拍数があがり血管が収縮します。交感神経は私達が活発に活動する昼間に活性化する神経です。
副交感神経は体が休息する夜に活性化する神経です。心拍数がゆっくりなり血圧が下がり体は落ち着いています。
自律神経と運動
先程もおさらいしましたが、自律神経は血管の収縮と拡張をコントロールします。
そのため、運動不足となり血液の循環が悪くなると血液は滞り自律神経のバランスが崩れてしまいます。
現代の方は皆さんは運動不足になりやすいです。
昔は、現在のように車社会ではなく歩くことが多かったとされています。
また現在のように情報化社会ではないため体を動かすことも多かったです。
デスクワークだけでなく、日々のちょっとした買い物などでも車や電車で移動されるという方も多いと思います。
日々の生活の中で足腰を使わなくなってしまったと言われています。
そのため健康を維持するためにジムを利用される方もいらっしゃるかもしれません。
それ自体はとても良いことです。
でも、時間がないサラリーマンの方や日々の生活に追われている主婦の方では時間をとることが難しいのではないでしょうか?
しかし、時間がなくても日常の行動に運動を取り入れ運動量を増やすことも可能です。
例えば、エレベーターやエスカレーターは使用せず階段を使用する。
近い所の買い物は歩いていく、調理や台所仕事の際にはつま先立ちをしてみるなどです。
少しの意識で日々の歩数や運動量は変化してきます。
私自身はケータイで日々の歩数をはかっていますが、皆さんもケータイや万歩計などで歩数をはかることをお勧めします。
万歩計を使用するだけで1日あたりの歩数が500歩~1000歩程度アップしたというデータもあります。
日々のちょっとした工夫が運動量を増やし、滞った血流を良くすることで自律神経に良い影響が出てきます。
自律神経と心機能
ここでは運動、自律神経、心臓の機能について説明していきたいと思います。
皆さん、ご存じの通り運動をするためには心肺機能が重要です。
特に心臓の働きは自律神経によってコントロールされています。
そのため心臓の機能を高めることは自律神経機能を高めることになります。
次の章では、実際にどのようにして運動で自律神経を整えるのかについて説明しますが、そのやり方は心臓の機能を向上させるため有酸素運動が効果的です。
運動で自律神経を整える方法
①つま先立ち
ふくらはぎは第二の心臓と呼ばれています。ふくらはぎは筋肉を縮めたり、伸ばしたりすることでポンプのように血液を体へ運ぶ役割があります。
つま先立ちをすることで、ふくらはぎの筋肉が働き、下肢に溜まった血液や老廃物が流れるだけでなく自律神経にも良い効果が期待できます。
②プール歩行
時間がある方や自宅近くにプールがある方はとてもオススメです。
私も患者さんにはよく「プールがいいですよ。時間があれば行ってみてください」とお伝えします。
全身運動ですので有酸素運動となり心肺機能の向上にはとても良いです。
慢性的な痛みがある方、関節に痛みがある方などは水の浮力もあるので痛みが出にくいです。
実際、患者さんの中でプール歩行をすると効果がある方が多いです。
お時間のある方は是非一度検討されてみてください。
③自転車(エアロバイク)
エアロバイクもオススメの1つです。
プールに行けない方や着替えるのが面倒、人に水着姿を見られたくないという方はこちらが良いかもしれません
④15分以上のウォーキング
最も手軽に出来るものです。
費用がかからず、手間もかかりません。
特に痛みがない方はウォーキングをオススメします。
15分以上のウォーキングとしていますが、痛みがある方や初めて実践される方、15分歩くと疲労が出てくる方はまずは5分程度からウォーキングを始めてみたり、疲労や痛みが出ない範囲でのウォーキングをオススメします。
まとめ
自律神経と運動について説明させて頂きました。
日々の生活の中で少しずつでも歩くことや階段を上ることなどを意識することで自律神経が整い、痛みの改善につながりやすくなります。
ありがとうございました。
引用・参考文献
・自律神経を整える お得技 ベストセレクション(晋遊舎ムック)
・白石豊・脇元幸一:スポーツ選手のための心身調律プログラム
・槙 孝子、 鬼木 豊:長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい
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