座ると腰に痛みが出ます。
病院で椎間板性腰痛と診断されましたが、椎間板にどのような問題があるのでしょうか?
座っていると腰の奥が痛くなる人にはオススメの記事です。
椎間板性腰痛には以下の3つの症状があります。
- 長時間座っていると腰が痛くなる
- 前かがみになると腰が痛くなる
- 朝、起きた時に腰が痛い
※記事を読まれる前に※
今から説明する椎間板性腰痛の場所は赤〇で示している場所辺りです。
椎間板性腰痛とは?
椎間板ヘルニアという病気はお聞きしたことがある方も多いと思います。
ですが、「椎間板性腰痛」は普段聞きなれない腰痛の1つかと思います。
今回は椎間板性腰痛に関する記事ですが、「腰椎椎間板ヘルニアについて知りたい」という方は↓↓
椎間板の構造
椎間板は椎骨と呼ばれる背骨と背骨の間にあります。
椎間板は、主に中央部にあるゲル状の「髄核」と髄核を取り巻くようにある「繊維輪」で出来ています。
髄核
髄核は水分量がとても多く、70~90%と言われています。
しかし、加齢やスポーツなどによりその水分量は減少していきます。
繊維輪
コラーゲン繊維を多く含みます
椎間板の役割
椎間板の役割は主に
①衝撃を吸収するクッションの役割
②椎間関節と共に荷重を支える
③運動のコントロール
椎間板の状態が分かる動画をアップしていますので見られてください。
椎間板内圧 姿勢による変化 痛みを感じやすい姿勢
椎間板にかかる圧力は姿勢によって変化していきます。
下の図で確認してみましょう。
注目して頂きたいのは立っている姿勢よりも座っている座位姿勢の方が椎間板にかかる圧力は高くなるということです。(立位:100%、座位:140%)
また、直立の姿勢よりも前傾姿勢の方が椎間板にかかる負荷は高くなります。
ですので、椎間板に痛みを感じやすい人は
①長時間の座っている姿勢で痛みが出てきやすい
②前傾姿勢をとった際に腰痛が出やすい
③朝起きることで椎間板に負荷がかかり痛みが出やすい
となります。
椎間板の痛みの原因
椎間板の痛みの原因についてです。
実は、正常な椎間板には神経や血管は存在しないのです。
ですので、基本的には普通に生活したり運動しても痛みは出現しないのです。
では、なぜ痛くなるのでしょうか?
スポーツなど繰り返しの負荷によって椎間板には損傷が起こり、そこから血管や神経が椎間板に入りこみ痛みを感じてしまうということが起きてしまいます。
また、年齢を重ね髄核と呼ばれる所の水分量が少なくなると椎間板の変性が起こり椎間板への負荷がかかりやすくなるため痛みが生じやすくなると思われます。
しかし、椎間板は20代で約3割、70代では、8~9割近くの人が変性しているとの報告があります。
大切な事は椎間板に変性があってもそれが腰痛の原因になるかどうかです。
今後、腰痛のセルフチェックの仕方もアップしていきますのでご確認ください。
椎間板の診断
椎間板性腰痛は画像検査で椎間板に変性があったとしても必ずしも腰痛の原因とはならないです。
ですので問診や触診、運動検査などを複合的に行い診断していくのが基本になる思われます。
①問診
いつから痛いのか? なぜ痛くなったのか? 疼痛が強くなる姿勢の確認 足の方に症状があるか?など
②触診
背骨周囲の圧痛の確認
③疼痛が増強する姿勢の確認
起床時、長時間の座位姿勢、前傾姿勢での疼痛の変化を確認
④MRI画像による確認
このように複合的に検査を行い診断していくと思います。
まとめ
椎間板性腰痛に関して説明させて頂きました。
椎間板性腰痛では、座位姿勢、前傾姿勢、起床時に腰痛が起こりやすいことを説明してきました。
しかし、椎間板は年齢と共に変性が起こるので大切なことはそれが腰痛の原因となるかが大切となります。
最後までお読みいただきありがとうございました
引用・参考文献
Nachemson A:Lumbar intradiscal pressure.Experimental studies on post-mortem material
大島 精司:椎間板性腰痛の臨床
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